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「根拠を元に治療を考える」というのなら

理学療法士さんだかがやっているブログが多くあります。
その中で、「根拠を元に治療を考える」というものがあります。
そうであるなら、こういうことも考えたほうが良いのではないか?と
思います。

■腰下肢痛患者に対する早期画像検査(X線・CT・MRI)の有効性に
関するRCTを詳細に分析した結果、レッドフラッグのない患者に
画像検査を行なっても臨床転帰は改善しないことが判明。
医師は腰下肢痛患者の画像検査を控えるべき。
http://1.usa.gov/rpcVg2

■腰痛患者101例を早期X線撮影群と教育的介入群に割り付けたRCTの結果、
両群間の重篤疾患・改善率・機能障害・満足度に差は認められなかったことから、
患者の不安・不満・機能障害を招かずにX線撮影をやめて医療費の削減は可能。
http://1.usa.gov/qlCXOP

■腰痛患者782名を対象としたMRIかCTを早期に使用した場合の臨床転帰と
費用対効果に関するRCTでは、早期画像検査による臨床転帰の改善は認められず
費用対効果が低いことが判明。X線撮影だけでなくMRIやCTも役立たない。
http://1.usa.gov/s0OkVE

私など、どれほど多くの診療例があるわけではありませんが、
上記↑にご紹介した事については、印象深い患者さんが
いらっしゃいます。

一つか二つの症状で、短期間に病院3軒を受診したそうです。
回復が思わしくなかったからでしょう。2カ月のうちに、病院を3つ
受診されたそうです。

いずれの病院でも、X線→精細な画像検査の必要あり→MRI という検査。
で出て来た診断は、病院3つでいずれも異なるという奇妙な事態。
異なる3つの疾患ではあったけれど、「治療」は3つとも同じという、
これまた奇妙な事態。

「根拠を元に…」を読んでいると気付くのは、根拠から治療を考えているのではなく、
治療法ありきで根拠を求めているのではないか?という疑問。 
いかにも理学療法士さんらしい思考かと。
とはいえ、彼らも辛いところ、あると思いますよ。ドクターの診断や治療方針に
従わざるを得ないわけなので。たとえそれが不適切な診断や治療方針だと
彼らがわかっていてもね。
(まー、でも大半わかっていないと思うけど。)


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それ、本当に「根本的な原因」ですか?

「根本原因から腰痛を治療!」なんて、お若い先生方が
ご自身の施術所(整骨院や接骨院)のサイトや、PPC広告で
やっていらっしゃいますけど、まー、例えばですが、どこかの
「歪み」なるものが、その先生は「根本の原因」だとおっしゃって
いるとしましょうか。

歪み→痛み

じゃー、「歪み」なるものが発生した原因は何なの?
そしたら、それが「根本」なんじゃないの?と考えるのが
自然なことでしょう。
「しっかり診る」ことをすればするほど、多くの疑問に気付く
はずです。

そう考えると、

何か→歪み→痛み

あるいは、歪み→痛み の特異性が低いことを考えたら、
歪みと痛みの関係は、因果関係ではなく、単なる相関関係
考えるのが妥当です。

肝心な「何か」は、恐らく基礎医学の知識がちゃんと備わっている先生なら
出産・分娩や日常行為、職業等が原因とは考えないはずです。
患者さんに、そういう類のことが原因とは言えないはずです。
統計が読めて、調査結果に目を通し、国内はもちろん諸外国からの
知見に触れている先生なら、そんなことが原因とは考えるはずが
ないし、言うわけがないのですが・・・

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この時期

昨日は所用のため、診療時間を短縮させていただきました。
患者さん方には、ご了承下さり、有り難く存じます。
この場でお礼を申し上げます。

さて、その所用を済ませて戻る途中で、某柔整校に寄り道。
卒業試験の時期なのだそうで、なんとなくピリピリムード。

良いことだね

たぶん、小学校→中学校→高校→柔整校と進んできて、

今が一番勉強をしている時期

のはず。

卒業を決めて、国家試験を受けるまでは、そのまま勉強を続けると思うけど、
ほとんどの人は卒業後は大して勉強をせず、下らんこと主体に勉強するように
なると思うので。


まー、それはそれとして、卒試→国試ガンバだ、柔整学生諸君。

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日本の場合はどうだろう?:その3

日本の腰痛診療と欧米の腰痛診療先進国との違いを、EBMの観点から
比較して、2本の記事をupしたわけですが、今回は違う切り口からの
比較です。

ズバリ、診療報酬システムの違い。

欧米のある国では、例えば労働者の職種の如何を問わず、勤務時間中に
発生した腰痛については、政府機関と経営者が労働災害として診療費の補償を
するのだとか。
ここまでは日本にも似たような制度があるが、ここからが日本のそれと決定的に異なる。

様々な調査の結果、急性腰痛であれば80%近くは2週間以内に回復している、
ならば急性腰痛患者の診療をするものは、受診者の80%を2週間以内に
回復させた場合には、政府が診療報酬を支払う。
そうでなければ、無効な診療だったとして、報酬の払い出しをしない。
細かいところに記憶違いがあるかも知れないが、概ねこんな感じなんだそうだ。

さて、日本の場合はといえば、これはもう出来高払い。
期日や期間に制限はない。成果をあげなくても報酬は出る。

極端な表現をするなら、無効な「治療」であれ、有害な「患者管理」であれ
なんであれ、患者が回復しなくても、否、回復しないほうが儲かるシステムを
採用しているのが日本。
実際、そういうことをしているところほど、「毎日通院」だとか「『戻り』が出る」とか
やっているのではなかろうかと。

これで味をしめれば、そら本気で診療なんてせんわな、誰も。

「脚色された説明」というヤツで患者さんに「脅し」でも「ハッタリ」でも、
得意なほうをやれば良いわけで、これは各国のイエローフラッグ因子に
書かれているわけです。
例えばニュージーランドの場合だと、「治療への依存を強化し、受け身的な
治療を継続させようとする、脚色された説明を受けた」と、発症・慢性化の
危険因子要因に、はっきりと書かれているわけです。

なので、欧米の腰痛診療先進国の診療の在り方と、日本の腰痛診療の
在り方というのは、その点から異なると考えると、様々な点で納得の
いくところがあると思います。

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日本の場合はどうだろう?:その2

昨日の続きです。
こちらをご参照のうえ、以下の事について考えてみましょう。

いわゆる「転院」以前に受けたドクハラ的言動には問題点はあるものの、
参照先の先生には問題が全くなかったと言えるでしょうか?
この先生は、職務意識高く患者さんからの信頼も篤いのだろうと
思います。
ですが、

「一生のうちに何度もやってくる腰椎変性疾患による腰痛に立ち向かえ!」

とか

「加齢要素による腰椎変性が原因なので、どんな治療であれ、再発を前提に…」

などが誤りであって、問題点となっている可能性はあると思います。

■脊椎固定術を受けた労災患者185名を対象とした後ろ向きコホート研究に
よると、41%がQOLに変化がないか悪化した。
再手術率は24%、長期活動障害率は25%、癒合率は74%。
転帰不良の予測因子は心理・社会・経済的因子。
http://1.usa.gov/o59zzE

※コメント:経済的因子は、労災の補償にまつわる…という意味です。
ご注目いただきたいのは、脊椎固定術のQOL向上に対する寄与度の
低いところです。

■画像検査、ブロック注射、オピオイド投与、手術実施率が上昇しているにも
関わらず、脊椎疾患は雪ダルマ式に膨れ上がっている。ことに慢性腰痛の
発症率が上昇しているのは深刻な問題。
http://1.usa.gov/q4khKD http://1.usa.gov/px009V

■腰痛による就労障害の流行は急速に出現した。腰部損傷という
伝統的な治療モデルが「痛みに対する恐怖」「活動に対する恐怖」
「肉体労働に対する恐怖」を植え付け、長期就労障害のパターンと
なるひとつの社会現象と言える。
http://goo.gl/C27Ql9

※コメント:慢性腰痛に関係した就労障害は、過去数十年で徐々に
増加したのではなく、ほんの1世代の間に突如として増えました。
かといって重篤な脊椎疾患の増加はまったく起きていません。
こんな短期間にいったい何が変わったのかというと、腰痛に対する
個人・医学界・社会の反応です。損傷が治癒し、症状が緩和するまで
安静にし、できるだけ活動を避けるよう勧める根拠のない治療モデルが
問題をこじらせてしまったのです。
また、今朝の公共放送のニュース番組中の「まちかど情報ナンタラ」の
コーナーで紹介された商品のように、「腰への負担」なるものを減らす
工夫、人間工学というヤツは年々「発達」し、この30年で確実に
私たちの「腰への負担」は減少していますが、腰痛患者さんは
確実に増加しています。
まるで「腰への負担」の減少に反比例するかのように、日本の総人口の
減少に反比例するかのように、増加しています。

裏付けとできる調査結果・研究結果は、ほかにもご提示できますが、
ここまでにとどめておきます。

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日本の場合はどうだろう?

米国での疼痛に対する概念をご紹介してみましょう。

■2001年以降、疼痛を脈拍・体温・呼吸数・血圧に次ぐ5番目の
バイタルサインとして日常的に評価しようとする動きがある。
しかし、腰痛疾患を対象とした場合は、医療の対象化・過剰検査・
過剰治療という悪影響を生じる可能性が高い。
http://1.usa.gov/rpSmeO

■退役軍人医療センターで疼痛評価を導入する前後の臨床転帰を
比較した結果、疼痛を5番目のバイタルサインとして日常的に評価
しても疼痛治療の質は向上しなかった。疼痛評価が臨床転帰に影響を
与えるというエビデンスはほとんどない。
http://1.usa.gov/pYo6OL

■疼痛を5番目のバイタルサインとして数値化することでいくつかの
問題点が浮上している。このプログラムを導入したことによって術後患者に
対する鎮痛薬の過剰投与が生じ、疼痛は完全に除去すべきという方向へ
振り子が大きく振れた。
http://1.usa.gov/mUGmFr

■疼痛を5番目のバイタルサインとして日常的に数値化する方法を
がんセンターで採用した結果、患者の満足度は向上したものの、
オピオイドによる副作用が2倍以上に増加した。疼痛を最重要視するのは
患者の生命を危険にさらすことになる。
http://1.usa.gov/rpRyjj

■疼痛を5番目のバイタルサインとして疼痛スケールで評価すると、
薬の過剰投与に気づかないばかりか投与不足を過度に強調してしまう。
このバランスの悪さが鎮静剤と麻薬のさらなる過剰投与を招き、
患者の死亡や活動障害の原因となる。
http://1.usa.gov/nRF75X

さて、日本ではどうでしょうか?
私など、自慢できるほどの診療数があるでなく、しかも私個人の体験談など
どれほどのエビデンスレベルがあるわけでもありませんが、一つ「過剰治療」に
なりそうだった例をご紹介します。

ある現場にお邪魔させていただいた際に、その場にいらっしゃった方から
このようなご相談を受けました。

「右の踵が痛むのです。X線の検査を受けましたが、原因がわからないと。
安静にしろと。これ以上ひどくなるようなら、手術だと…」

「冷静に考えてみて下さいね。原因がわからないのに、手術ということは
ないんじゃないでしょうか?」

この方の主症状は右踵の運動時の疼痛です。
腰痛疾患も主症状は、当然ながら疼痛です。
しかも、ほとんどが運動時の疼痛です。
(「寝返りで痛む」、「お辞儀で痛む」、「体を反らすと痛む」等)

「医療の対象化・過剰検査・過剰治療という悪影響を
生じる可能性が高い」に合致していないでしょうか?

おまけに、「患者さんの不安や恐怖をあおると、症状が悪化する、
あるいは改善せず長期化傾向」という調査結果もあります。
これにも合致した例かと思います。

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「メディア洗脳」という言葉

「メディア洗脳」という言葉があります。

要は情報媒体を通じ、見慣れた広告やCMとは認識し難い方法で
(ということは、洗脳を受けた方は洗脳されたとは気づかないということになります。)

消費者の購買意欲をくすぐる手法

を言うわけですが、これは新聞・雑誌等では記事に似せた広告だったり、
テレビ番組では便利商品紹介のコーナーが該当しますが、これらは
わかり易いほうです。
解り難いものでは、ドラマやルポルタージュタッチの番組で、主人公の
愛用の品として登場したり、様々な手法で、ソレとは気づかない形で
なされます。
さて、昨夜某公共放送で放映された「プロフ〇ッショナル」なんて、
ありゃソレじゃないかと思うわけです。
膝の人工関節置換術のドクターを取りあげるのなら、「費用は健康保険適用で
〇万円」なんて字幕で出ましたが、番組の趣旨からすると、はっきり言えば

要らない情報

なわけです。
あの番組に関しては、全般にそういう傾向があるかもよ?

このドクターがいかに良い医師で、患者さんに対する思いやりがあり、
患者さんからの信頼が篤く、治療や手術に関して「プロフェ●ショナル」として、
ここに拘りがあるとやれば良いだけでしょうからね。

立体的・複眼的視点を持たない方々(実はほとんどの方がそうだろうと
推測していますが)で、膝の痛みにお困りの比較的高齢の方は、あるいは
そういうご家族をお持ちの方々が、この番組をご覧になってどう感じたでしょうね。

参照書籍
「テレビは見てはいけない 脱・奴隷の生き方」 著者:苫米地 英人 氏

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ボクシング>選挙特番 でも良いじゃないか

かく申す、この私、昨夜はそんな気分でしたので、
迷わずボクシング ミドル級世界タイトルマッチを選択。
端っこのほうだけど、開票速報は出るしね。

なんかこう、拍子抜けするような結末だったけど、
村田選手の勝利は喜ばしいことだ。

とはいえ、村田選手自身が前回の試合を振り返り、
「映像を見て、倒しに行かなかったことを後悔した」と
言っていたらしいけど、今回もそんな印象は拭えなかった。

最終ラウンドとなった7回の1分40秒過ぎあたり?村田選手の
右ストレートにエンダム選手の膝が、明らかに「ガクっ」と来た場面。
あそこで畳みかける(もしくは留めを刺す)のが、プロの戦い方では
ないか?

今回の試合ではリングサイド解説に井上尚弥選手と長谷川穂積 元選手が
陣取ったが、その二人だったらどうだったか?
あるいは山中選手はどうだったか?

アマチュア歴が長く、しかもオリンピックでの輝かしい戦績を持つ
選手ならではの「クリーンなファイト」は、プロの世界では「甘さ」に
なっているのではないか?
それを持ち続けたままタイトル防衛を続けられれば、それは素晴らしいこと
だと思うが、果たしてどうか?

ミドル級は「激戦区」だそうなので、今後の村田選手の進化に
注目したいと思います。

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身体防衛反応としての痛覚:その3

情報を持っている分、しかも誤ったことを誤っていると
認識できていない分、オトナのほうが身体防衛反応は
強いと思います。
(子どもさんの場合は、「そんなムツカシい話、ぼくわかんない
もーん」なんでしょうけど、実は…)

ですので、大切なのは正しい情報を適切に提供することです。
誤っていることを誤っていると認識でき、正しいことを正しいと
認識できるようになっていただくことです。
はっきりと言えば、これまでに正しい情報の提供を受けていない方ばかり
なので、これはlearnとunlearnと同じです。

治癒や回復の妨げになるlearnばかりさせられて(姿勢の要素や
他の医学的根拠のないことの蓄積、学習)、肝心なことはほっとく。
誤っていると認識したことはunlearnして、正しいことをlearnしていただく、
そのための情報提供です。

治療に関して言うなら、技術や技法以前に、こういうことが最重要だと考えています。


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身体防衛反応としての痛覚:その2

この件についての以前の記事はこちら
当然ながら、オトナにもあります。

オトナの場合、不安や恐怖を露わにすることを嫌う傾向に
あるかも知れません。
特に男の場合。
嫌うというより、恥と感じるというべきか。

急性腰痛の患者さんで、配偶者の方が付き添って
お見えになるのは、大概男性の患者さん、付き添いは奥さんと。
逆のケースは、これまで滅多にないですねー。

私など、どれほども診療例があるわけではありませんが、
これは同じオトコだけに、なんとなく理解できるなー。

だから、適切な施術と適切な情報で、回復が早い傾向に
あるのも男性のほうかなー?

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EBMerではありませんが:その3

大先生方のところには、若い先生方が大勢おいでになるものですが、
これは「お弟子さん」がほとんどでしょう。
従業員という意識は、ほとんどない。

大先生が、間違った病態概念といい加減な治療概念でやっていれば、
どんなに優秀なお弟子さんであっても、間違ったところやいい加減なところは
間違ったまま、いい加減なままでしょう。

技術面にしても、「弟子」という意識があれば、「支障師匠」を超えることは
まずない。
これはお弟子さんが支障師匠を敬えば敬うほど、強くなる傾向にあると思います。
間違ったことを間違ったものと気づかずに、いい加減なことにはいい加減であると
気づかないまま、いずれは独立の日を迎えるでしょう。

(EBMerと私たちを小バカにする方々に、これだけは申し上げておかねば。
少なくともEBMerは、事実を事実と認識し、誤りは誤りと正さなければという
意識を持っているということを。)

そういう節目が転換の良い機会なのでしょうが、なかなかそうは
いかないのが実情なんでしょうね。

お若い先生で、ヨーロッパガイドラインだ、オーストラリアだ、レッドフラッグだ
イエローフラッグだブラックフラッグだ言う先生を、この界隈ではとんとお見かけ
しないっていうことはね。
(基本、やっぱり最近の概念を理解できていないんだと思います。大先生が。)

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EBMerではありませんが:その2

私を「EBMer」と蔑む同業者の先生がおられるかも知れませんが、
逆にその方々に申し上げたいのは、「EBMerと呼ばれるほどの知識が
おありですか?」ということ。

施術者個人としての経験など、エビデンスレベルとしては
12段階中の10(下から3番め)でしかありません。
ちなみに患者さんの個人的経験は12段階中の12番めですが。

そういう個人的経験も含めて、慣習や思い込みに流されて
「治療」というものを見失ってはいませんか?ということ。
そして、それは経験が豊富であればあるほど、長くなれば
長くなるほど気付きにくいものでしょう。

この業界、職歴が長いほど古い知識で構成された教科書で
学んでいたことになるわけで、そういう先生ほどベテランの域に
入ってからも知見のアップデートをし、それを重ねるとどうなるか?

「これが腰痛の原因だ!治療はこうだ!!」と言っていたのが、
ある日突然「そんなの、ほんとは原因じゃなかったんだ!治療も
あれじゃダメだったんだ!」と患者さんに言えるかどうか?

当然ながら言えないですよね。
だって「大先生」なんだもの。

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身体防衛反応としての痛覚

基本的には痛覚は、刺激に対する身体防衛のための
反応の一つです。
ですので、レッドフラッグ徴候の鑑別から入るわけですが、
ほとんどの方には、これは見つかりません。

そこでイエローフラッグ要素を考えなければならないわけですが、
様々な要素がありますが、不安や恐怖の類もイエローフラッグ要素の一つです。

イエローフラッグ要素は、器質的疾患要素ではないわけで、これは何かが潰れた、
壊れた、切れたという要素は、当然ながらありません。
こういう要素から強い(と推定され得る)痛みが惹起されるということは、
これはもう身体防衛的反応が過剰になった状態と考えるのが妥当なわけです。

そこで考えなければならないのが、不安や恐怖の要素です。
多くの場合、これは医療者や施術者から与えられます。
場合によっては、ご家族やご友人から、ということもあります。

医療者や施術者からの場合。
これは、患者さんのこれまでの受診行動について聞き取ってはいても
考えていないか、考えたとしてもわかっていない人の場合。
そういう人ほど、「患者さんのお話をよく伺い」なんぞとウェブサイトに
書いていたりするものですが、実はあまり考えていないか、考えたとしても
的外れなことを考えていたり。

最近の例ですと、
・11歳男子。右足関節の捻挫。受傷後2カ月経過で、運動の障害になるほどの「痛み」。
・受傷直後、整形外科を受診。XP検査で骨折は確認されない。
・治療の内容に不満?その後複数の整形外科を受診。いずれも骨折の指摘はない。
・複数受診した整形外科のうち、一つで「靭帯損傷」の診断。(恐らく最後に受診した医院)
・最後に受診した整形外科でギプス固定。(不要と推測されるが)
・最近は柔道整復施術所に通院。骨端線離開あるいは損傷の疑いの指摘。

患者さんとご家族は、骨端線の離開についてご心配されていたようですが、
複数の整形外科を受診し、その都度XP検査があった場合、骨端線に何かが
発生していたのなら、1軒くらいは骨端線についての話が出ていそうなものですが、
それはなかったわけです。
であれば、骨端線の異常は「ない」。
靭帯損傷についてですが、そもそも捻挫の定義は、wikipediaによれば

関節に関節の許容範囲を超えた動きが与えられた為におきる損傷の一つである。
多くは患部に痛みと腫脹、熱感を伴う。一般用語として多用されるが、医学用語としては
更に損傷部位を限局し、○○靭帯損傷ということが多い
(例:右膝前十字靭帯損傷←膝の捻挫、右母指MP関節内側側副靭帯損傷←親指の第2関節の捻挫)

※きむら付記:上記に加え、「受傷後も関節面の位置関係は、正常な状態を保ったままである」。

というものです。

つまり、捻挫に伴って靭帯損傷は発生していると。程度の差こそあれ。
言うなれば、捻挫=靭帯損傷。
ただ、靭帯損傷と聞くと、捻挫よりも重傷と感じることと思います。

それと、複数の整形外科を受診という経緯ですが、これは…
患者さん本人が小学生であることを考えると、保護者の方に
医療に対する不信感があるのかも知れません。
看過や見落としということを、過去に経験なさったのか、それとも誰かから
そういうケースを聞き及んだか・・・。

慎重に治療を進める、管理するという心がけは必要かも知れませんが、
それが不必要な方にまでこれを行おうとした場合や、転院や長期通院の
患者さんの場合、さんざん通院させておいて経過が良くないと、別の傷害の
存在の可能性を指摘したくなるのは理解できますが、これでは恐怖や不安を
感じさせるだけかも知れません。

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EBMerではありませんが

疼痛疾患の「原因」と日本国内ではされているものが
不適切なのだと認識できなければ、「原因論として適切なもの」が
認識できるとは考えることができません。

ですので、そういうことがご理解になれるよう、様々な資料をご提示するのですが、
中には「オレが治療してもらいたいのは腰なのだから、腰だけやってもらえれば
良い。そういう理屈っぽいことは、オレには理解できないし、知る必要はない。
治療をしてくれる人が知っていればそれで充分だろう」とおっしゃる方が、たまに
おいでになります。

誰かにつけられた「診断」が、例えそれが自己診断であったとしても、
疼痛の原因としては不適切であると理解できなければ、「ムダな治療」に
時間と金銭と労力を費やすだけになりかねないとは思いませんか?

現状、15年前と比較して、日本の総人口が減少傾向であることに反して、
腰痛や膝の痛み等の疼痛疾患の患者さんが、増加傾向にあるのは、
そういう「ムダ」をしているからだとは考えたことはありませんか?

まだ解明されていない部分の多い疼痛疾患ですが、明らかになった
部分もあります。
そういうことを考えていただくことも、疼痛患者さんの回復には
必要なことだと思います。

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learnとunlearn

知識にしろ技術にしろ、習得と理解が進むにつれて、
必要なものと必要でないものが出てきます。
やろうとしている事にもよりますが、これ↑は必ずあると
思います。
そういう時は必要でないものを削ぎ落してしまうのが
一番良いと思います。
そうすることで、必要な知識や技術の理解度や習得度が
一層上がります。

「治療」というのは、そういうものだと考えています。

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「ハードルを上げる」ということ

オリンピックのメダリストだの、なんたら記録保持者だの、
有名人が来院する、通院していると、それをウェブに
書きたくなるのは業界人の人情というものでしょうが・・・

自分で自分のハードルを上げている

ことに気づかないのかなと・・・。


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21世紀の運動器疾患治療(腰痛、頸部痛、膝関節痛等の治療)

■医療関係者が使命を全うしつつ21世紀の医療危機を
乗り切ろうとするなら、「崇高な仕事」というプロ意識
立ち戻る必要がある。あらゆる種類の個人的報酬よりも、
他者のために奉仕することを重んじなければならない。
http://goo.gl/Dx3Vc7

腰痛や頚部痛に関する理解が著しく進み、患者の治療や
管理の新モデルが提示され、目覚しい技術革新が起きた
にもかかわらず、患者の治療成績の飛躍的進歩には
つながっていません
。このジレンマを乗り越えるには、
決して妥協してはならない倫理的行動規範を持つ必要が
ある
というのです。
医師であり哲学者でもあるマイモニデス曰く。
「富や利益に対する欲望によって、わたしが真実を見ることが
できなくなるならないように。わたしの助言を求める患者を
一人の人間として見ることができるように。
たとえその人が金持ちでも貧しくても、友人でも敵でも、
または困窮した人でも、ただ一人の人間として見ることが
できるように」。

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信憑性を問う

先ごろ開催されたらしい日本整形外科学会で、某医大の整形外科講座の
先生が行った講演を伝える報道から。 

以下報道内容を抜粋・転記。
次に痛みの中でも「腰痛」に焦点を当て、その原因を探った。
従来、腰痛の原因は、その85%が不明とされていたが、近年の
研究では78%の原因が特定可能で、22%は非特異的腰痛だとする。

特定できる腰痛の原因は椎間関節性、筋・筋膜性、椎間板性の順に
多く、心因性腰痛はわずか0.3%にすぎないという。
以上抜粋・転記終わり。

なんと、自信満々なご様子が想像できるではないか。
ということならば、諸外国のガイドラインや調査・研究結果と
照合して検討みよう。

■米国保健省の「成人の急性腰痛と診療ガイドライン」では、
「信頼に欠ける腰痛診断一覧」に、椎間関節症候群、筋膜炎、椎間板症候群等が挙げられ、
いまだにそれらの疾患名に変更は加えられていない。
上の先生の言われる
椎間関節性→椎間関節症候群
筋・筋膜性→筋膜炎
椎間板性→椎間板症候群 がそれぞれに相当する。
ただし、炎症は伴っていないものの、筋原性の疼痛だけは
信憑性が高い可能性がある。


■剖検被験者44体(胎児~88歳)の腰部椎間板から採取した180枚のスライス切片を
顕微鏡的に分析したボルボ賞受賞研究によると、血液供給量が減少することで10代前半から
椎間板の加齢性変化が始まっていることが判明。http://goo.gl/Qddz6W

TMSジャパンによるコメント:椎間板変性(椎間板が潰れる)といえば老化現象によって
生じる中年以降の問題だと信じられてきましたが、中年どころか未成年の10代前半から
始まっていることが明らかになりました。
要するに椎間板をいくら眺めても20歳の椎間板か80歳の椎間板か見分けがつかない
いうことです。
もちろん椎間板変性と腰痛疾患は無関係です。

きむらコメント:椎間板症候群は、「老化による椎間板変性が原因」とされいるが、
その信憑性が足元から揺らぐ。


■椎間関節症候群への注射療法に関する論文を厳密に分析した結果、椎間関節内への
プラシーボ(生理食塩水)注射は、ステロイド剤や局所麻酔剤と同等の改善効果が
あることから、椎間関節症候群という病名自体が神話の可能性がある。
http://1.usa.gov/nVAtNd

きむらコメント:ちなみに筋膜炎とやらにも生理食塩水の注射が「最新の治療」と
NHKの番組内に登場した離島の「ドクターG」が紹介実演していた。
椎間関節内への生理食塩水の注射がプラシーボであるなら、筋膜間への生理食塩水の
注射とてプラシーボと呼ぶのが適切である可能性がある。

欧米の基準が絶対的な正とは言いませんが、近年の日本の研究の信憑性の
欧米からの評価が低下傾向にある中、「原因が特定できる腰痛が78%、
非特異的腰痛が22%」という「近年の研究」とやらの信憑性にも疑義が…
というわけです。
様々に検討すると、「腰痛患者さん全体の85%以上が非特異的腰痛」と考えるのが
適切でしょう。

※「原因がわからない」と言えない風潮は、医療者と患者双方にとって
  良い風潮とは言えないね。


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正直、柏サポーターが羨ましい。

Jリーグはシーズン終盤に入って、残すところ数試合というところ。
今季ここまで28試合を終えて、2勝7分け20敗で勝ち点12で
ダントツの最下位。
どう贔屓目に見ても、アルビレックスのJ1残留の目は…。

チャレンジする姿勢が、アルビレックスの選手から見られない。
負けようがどうだろうが、チャレンジするプレーがあって、初めて観客は
サポーターになるのだと思う。
チャレンジがあって、また次もスタジアムに来ようと思う。
また次も応援したいと思う。
チャレンジを続ける選手、恐れないプレーをする選手を誇りに感じる。
それがサポーターを増やす。観客を増やす。
アルビレオ時代はそうだった。
北信越リーグやJFL、J2ではそうだった。



「おれたっちーの ほーこりー!!」と堂々と謳う柏サポーターを、
羨ましいと思ったのはこれが初めてではないが、今季は心底羨ましいと思う。




もう残留の目はないと思うけど、「最後まで戦え!」

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「尾ひれ」とか「独り歩き」とか

私なんぞ、職歴がどれほど長いわけでなし、診療例だって
自慢するほど多いでなし(自慢それ自体が嫌いですが)。
それ故、有名というわけでなし。
そんな私にも、どうやら井戸端会議や縁側会議の話題に
して下さる上に「尾ひれ」までつけて下さる方がいらっしゃるようです。

え~とですね。

これまでにドクターの先生方に、当院の患者さんの対診をお願いしたことは
何度かありますが、すべて骨折の患者さんや骨折の疑いのある患者さんや、
(柔道整復師法により、骨折・脱臼については、応急の対応以外の治療は、
医師の先生の承認が必要となるので、それならば治療自体をお任せ申し上げた
ほうが患者さんが「二度手間」になることもなく、そのほうが良かろうと)
内科系のレッドフラッグ徴候が疑わしい方々の対診であって、「私の手には
負えない」というわけではなく、専門医の先生にお任せしなければならないとの
判断からです。

まー、実際に患者さん方には、「私の手には負えません」などと申したことは
ありませんしね。

また、新潟市の亀田あたりの病院へ、患者さんをご紹介申し上げたことなど
これまでに一度もありません。w
どこからそういう話しが出たのか、それともご同業の他のどなたかと
間違えられたのか?w

こういう話しが聞こえて来るのは、ある種「有名税」みたいなのに
近いのかもな?と思うことにします。w

きむら接骨院

えひめ国体 サッカー 少年男子 新潟県選抜

えひめ国体 サッカー少年男子新潟県選抜チームの選手何人かは、当院を
利用してくれたり縁があったりするのですが、その中でも特に長く当院を
利用してくれるのがこのチームの主将にして背番号10の選手。
彼の奮闘をバックアップしたいと思い、愛媛まで行って来ました。

#画像等は当院のインスタグラムか、あるいはアメブロ をご参照ください。

試合の評価については、ゲキサカ等が
簡潔かつ的確に評していますので、ここでは個人的な雑感を。

1.対戦相手大阪府選抜は、G大阪ユース&C大阪ユース連合。
 前回の岩手国体準優勝からすれば、この大会でも優勝候補の一つ。
  キーマンは#4松本、#10食野、#8谷本あたり。
  特に#4と#10は年代別代表。3名ともに年代別代表。(あるいは年代別代表経験者)

2.新潟県選抜は帝京長岡を軸に、アルビユースとの連合。そこに文理、新潟西が加勢。
 キーマンは#10主将の晴山、#11矢尾板、#5吉田あたり。

3.序盤、左サイドから#7本田が放ったシュート等、枠を捉えたシュート幾つかを
  大阪GKに阻まれたほか、新潟#8青山?のバーを叩くシュート等あり、
  決定機をことごとく逃した。

4.新潟は徐々にDFラインが下がり、中盤にスペースが空き始め、そこを大阪#10に
 使われる。→決定的なスルーパスを通される

5.その一方で新潟2列目が守備対応に追われ始め、前線の#10にボールが
 収まるタイミングで、2列目の選手の上がりに時間的ズレが出始め、
 攻め手を欠く。→#10が前線で孤立気味

6.新潟GK藤田が大阪の決定機を幾度となく阻む。以前プリンスの試合を見た時と
比べると、申しわけないが別人のような印象。後で新潟の選手に聞いた限りでは
「波があるタイプ」とのことで、なるほどと納得。

7.新潟#10と後半から投入の#11矢尾板は、もっと距離感近くして起用すべきでは
なかったか?例えば#10ワントップではなく#11とのツートップというテはなかったか?

8.新潟DFが大阪FWへの警戒を強めれば強めるほど、ラインは下がり気味になる。
ダブルボランチシステムではなくアンカーシステムの場合、アンカーの周囲にはただでさえ
スペースが出来やすいところに来て、DFラインが下がったのでは、このスペースは相手に
突かれやすい。

勝ちあがりの大阪は、鹿島ユース主体の茨城県選抜を準々決勝で下し
ベスト4に進むも、昨年決勝で敗北を喫した神奈川(ほぼマリノス)に、
今回も敗退。
決勝の組み合わせは、初戦の宮崎相手に苦しんだ広島(ほぼサンフレッチェユース)対
神奈川となったようです。

決勝は西条市ひうち陸上競技場で、明日12:30キックオフ。
好ゲームを期待しましょう!

きむら接骨院
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新潟県長岡市のきむら接骨院です。

きむら接骨院@長岡市

Author:きむら接骨院@長岡市
新潟県長岡市の きむら接骨院 です。
腰痛をはじめとした「痛み」や
「しびれ感」でお困りなら、
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新しい「腰痛診療指針」の策定以前から、
同様な趣旨の独自診療指針によって
成果をあげています。

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