FC2ブログ

今日の午前中で年内の診療は終わりますが

飽きもせず、レッドフラッグ徴候のない腰痛疾患に対する手術について
考えてみます。

レッドフラッグのない腰痛疾患であれば、これはイエローフラッグが
原因と慢性化に関与している、というのはどこの国でも指摘されていることですが、
イエローフラッグには俗にいうストレスなるものを含みます。

ならば、人間にとっての大きなストレスはどんなものがあるのか?

・先行きが不安
・身体を傷つけられる

これはもうかなり大きなストレスであることは、間違いないと思います。

進行性ではないはずの状態なのに、「進むとこんな症状が出る」とか
「この症状が出たら手術を考えたほうが良い」などと言われたら、
どうですか?

で、実際に手術を受けることに決めたとします。
恐らく、脊髄腔造影(ミエログラフィー)や椎間板造影(ディスコグラフィー)等の
画像検査を受けることになりますが、これらの検査は実はリスクを伴います。
欧米のガイドラインでは、レッドフラッグのない(つまりイエローフラッグの)患者さんに
対する造影検査は回避せよと勧告しています。リスクを負ってまでする検査ではない、
という意味です。

次回に続きます。

きむら接骨院
スポンサーサイト



20年前の常識は現在では非常識

今から20年前は、コーヒー等は「胃に悪い」と言われたものですが…

■コーヒー摂取の最大健康利益は1日3-4杯

 コーヒーの摂取と健康転帰の関連を、観察研究および介入試験の
メタ解析(対象計218件)の包括的レビュー(umbrella review)で評価。
コーヒーの摂取と複数の転帰の間に非線形の関連のエビデンスがあり、
1日3-4杯の摂取で、非摂取と比べて全死亡率、心血管死亡率、
心血管疾患発症を含む最大の相対リスクが低下すると概算された
(各相対リスク0.83、0.81、0.85)。癌の発症率、特定の癌・神経疾患・
代謝疾患・肝臓疾患のリスク低下にも関連が見られた。

【原文を読む】
Poole R et al. Coffee consumption and health: umbrella review of
meta-analyses of multiple health outcomes.
BMJ. 2017 Nov 22;359:j5024. doi: 10.1136/bmj.j5024.
www.bmj.com/content/359/bmj.j5024

だそうです。

科学(医学・健康分野を含む)関連の「常識」は研究精度の向上に
伴って変化します。
そろそろ私たち日本人の、腰痛疾患や膝関節痛疾患等に関する「常識」、
その治療に関する「常識」を変えなければいけないタイミングだと思います。

きむら接骨院

これもプラシーボか?

■肩痛への肩峰下除圧術はプラセボ効果の可能性

 肩痛への関節鏡視下肩峰下除圧術適応患者313例を対象に、除圧手術の
治療効果を多施設共同無作為化3群並行試験で検討した。主要評価項目である
術後6カ月時の平均Oxford Shoulder Scoreは、関節鏡下除圧群と関節鏡検査(プラセボ)群の
間で差が認められなかった(-1.3点、P=0.3141)。一方で、除圧群と検査群のスコアは
無治療群より良好だった(-2.8点、P=0.0186および-4.2点、P=0.0014)が、
臨床的に重要な差とは言えなかった。

【原文を読む】
Beard DJ et al. Arthroscopic subacromial decompression for subacromial shoulder pain (CSAW)
: a multicentre, pragmatic, parallel group, placebo-controlled, three-group, randomised surgical trial.
Lancet. 2017 Nov 20. pii: S0140-6736(17)32457-1. doi: 10.1016/S0140-6736(17)32457-1. [Epub ahead of print]
http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(17)32457-1/fulltext

※日本の研究論文いくつかを拝読致しましたが、やはり対照群無し。
 日本の「調査結果」は、「無治療群より良好」を反映しているに
 過ぎない可能性。

※とはいえ、「やらない善よりやる偽善」と見ることもできる…

きむら接骨院

二重盲検RCTの結果:その2

昨日の記事の続きです。

なので、治療法や治療薬、サプリメントの効果や効能というのは、
二重盲検とまで行かなくても、最低でも比較対照群を置いて評価を
しなければならず、「被験者の××%が〇〇と評価した」だけでは
ダメなのだ、正当な評価とは言えないのだということでしょう。
→これだと一般の方の個人的体験談≒いわゆるクチコミ等と同レベル
→ということはエビデンスレベルで言えば最低のレベル12

 日本のサプリメントのCMに表示される「個人の感想であり、効果や
効能の評価ではありません」とどこが違うのですか?という話しです。

なので、日本の場合は大概のケースで「正当な評価」かどうか疑わしいと
考えています。
特に腰痛や膝関節痛等の運動器疾患における手術法の有効性の評価については、
日本の場合RCTで行っているものが少ないので、おかしなことになっている…
と考えて良いと思います。

※それを是正しようとしないのは、これは「老害」に似たような要素があると思うんだけどね。

きむら接骨院

二重盲検RCTの結果

米合衆国スポーツ医学賞を受賞したDr.Moseleyの2002年の研究発表↓。
6カ月以上の薬物療法に反応しない変形性膝関節症患者180名を
対象に、2年に渡って調査。
関節鏡下郭清術(デブリドマン)群、関節鏡下洗浄術(関節内洗浄術)群、
関節鏡下郭清術を真似たシャム(見せかけの手術)群に割り付け、
患者にも解析担当者にも治療内容を知らせずに、術後成績を2年間追跡調査した。
結果、術後2週目には3群ともに疼痛スケールと機能の大幅改善。
2年後の時点でも状態は概ね良好。

Dr.Moseeyは、この結果を受けて「関節鏡下郭清術も関節鏡下洗浄術もプラシーボを
上回らなったので、これらを無駄な手術と評価できる。無駄な手術にかかる費用を
他に振り向けるべきだ」と発表した。

半月板損傷の患者さんに同様のことを行っても、同様の結果となる可能性あり。

日本の研究の場合、比較対象群を置かずに対象者から「良い」か「否」かを
聞き取ることで評価している場合が多いので…
ということだと考えないと。

※「変形性膝関節症」は「へんけいせいひざかんせつしょう」でなく、
「へんけいせいしつかんせつしょう」とお読みいただきたい。

きむら接骨院

気付いていただきたいこと:その3

昨日の記事の続きですが、今回のは私個人の見解。
HPVワクチンの話題を通して考えたことがあって、それは
腰痛疾患に関して、いや腰痛だけでなく、膝関節痛や
頸部痛等でも同様な事情があるのではないかということ。

HPVワクチンの件について言えば、視野の狭い誰かの見解や、
実験・調査方法の不適切さ、その不適切さを無視して結果を
発表する研究者。
これらはモラルハザードの類なのではないか?

それは運動器疾患研究にもあるのではないか?という疑念。

それらが公的立場にある方々によって助長されているのでは
ないか?という疑念も…
世界的潮流に乗るか?と思われた2012年末発表の日本版「腰痛診療指針」に
逆行するかのような昨今の動向を考えると…

「三国志」の舞台となった後漢王室末期、朝廷は政治権力や
行政権限の私的運用で衰退し、さらに宦官の重用により一層の混迷を
来たし、漢室は劉協を最後に滅びました。
今の日本は、これに似ていなくないですか?どうですか?

※ところで以前から疑問に思っていることなのですが、国立研究所等の
研究員の方で本を沢山出版していらっしゃる方がおられますが、
アレは公務の時間に公的研究結果の流用公的施設の運用の果てに
執筆しておられたのだとしたら、執筆や出版物で得られると推測される
収益というヤツは、どういう扱いになっているのでしょう?
そもそもこういう方々の服務規程というものは、一体どうなっているのでしょう?

きむら接骨院

気付いていただきたいこと:その2

■WHOから名指しで批判された日本 - 村中璃子氏に聞く◆Vol.2
HPVワクチン問題「社会が患者を増やした構図」

――ところで先生は、いつ頃からHPVワクチン問題に関心を持つように
なったのでしょうか。HPVワクチンが定期接種化されたのは2013年4月、
しかし、その2カ月後の6月には、「積極的な接種勧奨の差し控え」とされました。

 最初は関心を持っておらず、接種勧奨の差し控えとなったことも当時は
知りませんでした。たまたま観ていたテレビで、HPVワクチンを接種した子どもが
痙攣している姿が報道され、小児科の先生に「ワクチン、大丈夫なのですか」と聞いた
ところ、脳波に異常のない「偽発作」に代表されるように、「思春期の子どもの、歩けない、
記憶力や成績が落ちた、不登校といった症状は、HPVワクチンが接種されるようになった
以前から経験していた」との返事でした。

 もっとも、私は痙攣するという思春期の子どもを実際に診たわけではなく、また一人の
小児科医の意見だけで判断してはいけないと思い、取材を始めました。小児科に限らず、
さまざまな診療科の医師に話をお聞きし、患者にも何人もお会いしました。
他のテーマの取材も並行しつつ、HPVワクチンの取材を開始してから最初の記事を
2015年10月20日に出すまでに1年かかりました。
その後も取材を続け、これまでHPVワクチン関連で取材した方は100人は
下らないと思います。

――最初の記事は、月刊誌『Wedge』(ウエッジ)に掲載されました。他の雑誌等も検討
されたのですか。

 他誌も検討しましたが、編集方針と私の記事が合致しなかったりしました。
また私の記事が掲載されるようになった後、取材を受けたものの、掲載に至らなかった
こともあります。

――HPVワクチンの「積極的な接種勧奨の差し控え」を問題視したエビデンスは、
どの辺りなのでしょうか。

 一つは疫学です。マスで見れば、HPVワクチンによる薬害は起きていません。
国内のデータとしては、名古屋市の調査と祖父江班の研究があります。

 海外でもさまざまな大規模コホート研究があり、WHO(世界保健機関)の「ワクチンの
安全性に関する専門委員会」(GACVS)は2015年12月、「ワクチン接種推奨に変更が
あるような安全上の問題は確認されていない」 とする声明を出し、「積極的な接種勧奨の
差し控え」のままの日本を名指しで批判しました。




◆名古屋市の調査

 名古屋市が、中学3年生から大学3年生相当の年齢の女性7万960人を対象に
2015年9月に調査、最終報告は2016年3月。3万793人の回答を年齢補正して24項目の
症状について分析した結果、HPVワクチン接種群が非接種群より有意に多い症状は
見られなかった。

◆祖父江班の研究

 大阪大学教授の祖父江友孝氏が、研究代表者を務めた厚生労働省研究班による
全国疫学調査。
2016年12月に、
(1)HPVワクチン接種歴のない者においても、HPVワクチン接種後に
報告されている症状と同様の「多様な症状」を呈する者が一定数存在した、
(2)本調査によってHPVワクチン接種と
接種後に生じた症状との因果関係は言及できない――と報告。

――国内の疫学で信頼性が高いのは、名古屋市の調査だとお考えですか。

 はい。名古屋市の調査は、同市に在住の女性を対象に実施し、HPVワクチンの
接種群と非接種群の症状等の発症率の比較が可能な研究デザインになっています。
しかし、名古屋市の調査が「全国規模で研究していない」という声が被害者から上がった
ために、祖父江班の研究が始まりました。病院を対象に実施し、一定の年齢、症状等の
条件を満たす患者の報告を求める調査だったため、HPVワクチンの接種群と非接種群に
分けて分析しても、接種対象人口全体を母数とした各群の症状発生率などは分からない
研究デザインですが、結論は、非接種群でも、接種群と同様に「多様な症状」を呈すると
しています。

 WHOのGACVSは、2017年7月に出したHPVワクチンに関する最新の安全性評価に
おいて、次のように結んでいます。「ジョン・マドックス賞」の受賞スピーチでも引用しました。

 「科学的分析とは裏腹に、世界では症例観察に基づく誤った報告や根拠のない主張
注目を集めている。
合理的根拠に乏しい主張によって接種率の低下する国が増え、実害をもたらして
いることに対し、委員会は引き続き懸念を表明する。今後もモニタリングを続け、大規模データの
解析を通じてワクチンへの信頼を維持していくことが大切だが、その過程で結論を焦り、
文脈を無視した、確たるエビデンスのないアーチファクト(二次的な事象)が観察されることがある。
これこそが『挑戦』だ」

 日本では今、「さらなる研究を続ける」と言っていますが、いったいどんな研究を続けるので
しょうか。
一番問題なのは、「何が分かったら、接種を再開するか、あるいはしないのか」という
エンドポイントを明確にしていない点です。エンドポイントが分からないスタディーを、
永遠にやっても意味がありません。

 でも結局、HPVワクチン問題の一番難しいのは、個別の症例では因果関係を完全には
否定できない点です。
何事にも「例外」はあり得るし、どんな人にも100%安全な薬剤はないからです。
HPVワクチンに限らず、「悪魔の証明」はできないのです。医師が患者に聞かれた時に
「例外はあると思うけれど、あなたの場合は違うよ」と答えても、メディアに「薬害だ」と言う
医師ばかりが出てくると、患者は「例外は私だ」とずっと思い続ける。

社会が患者を増やしていった

という構図だと思います。

――受賞スピーチでは、2016年3月に発表された池田班の研究(元信州大学脳神経内科教授の
池田修一氏が研究代表者を務めた子宮頸がんワクチン副反応研究)にも言及されています。

 池田班の研究は、HPVワクチン、インフルエンザワクチン、B型肝炎ワクチンをそれぞれ
マウスに接種、その10カ月後に脳を観察したところ、HPVワクチンを接種したマウスの脳に
だけ異常な自己抗体が「沈着」したという結果です。
池田氏は、テレビの取材に対し、「明らかに脳に障害が起きている。子宮頸がんワクチンを
打った後、脳障害を訴えている少女たちに共通した客観的所見が提示されている」とコメント
していました。

 しかし、私はマウスの実験を担当した研究者を捜し出し、取材したところ、「池田氏が発表した
脳切片は、実はワクチンを打っていないマウスの脳切片」だと語りました。
しかも、実験に用いたのは、各ワクチンについてマウス1匹ずつ
受賞スピーチで、この点を話したら、会場では

爆笑

が起きました。

 その後、海外のメディアから取材を受けた際に、「各ワクチン1匹ずつのマウスで結果を
出すのは、まともな研究とは言えない
。その結果をなぜ発表したのか。
なぜそこに厚労省はお金を出すのか」といった質問も受けました。
「私が知っているのは、池田班の研究結果が発表された約2週間後に、
HPVワクチンの被害者団体が『損害賠償を求めて国を提訴する』と記者会見をしたこと、
被害者団体の弁護士は、薬害裁判を何度も勝ち抜いた方であることです。
それ以上のことは分かりません」と答えました。

以上、当方に配信されたTMSジャパンからの記事を転載しました。

きむら接骨院

気付いていただきたいこと

■「10万個の子宮」が失われる前に - 村中璃子氏に聞く◆Vol.1
日本人初、HPVワクチン記事で「ジョン・マドックス賞」

 Nature誌などが主催する「ジョン・マドックス賞」の2017年の受賞者が11月30日、
医師として臨床に携わりつつ、ジャーナリストとしても活動する村中璃子氏に決定した。
同賞は、Nature誌の編集長を22年間務めたジョン・マドックス卿を記念して創設され、
今年で6回目。世界25カ国100人以上の候補者から村中氏が選ばれ、日本人としては
初の受賞だ。

 2013年4月に定期接種化されたものの、同年6月に厚生労働省が「積極的な接種勧奨の
差し控え」としたHPVワクチンについて、その安全性などに関する執筆活動を続けたことが、
村中氏の受賞理由だ。
11月30日にロンドンで開催された授賞式で、村中氏は『10万個の子宮』というタイトルで
スピーチした。2018年2月には、『10万個の子宮―あの激しいけいれんは子宮頸がんワクチンの
副反応なのか』(平凡社)も上梓予定だ。村中氏に受賞の受け止めや反響、これまでの活動などに
ついてお聞きした(2017年12月9日にインタビュー。全3回の連載)。

「ジョン・マドックス賞」の受賞スピーチからの一部引用(全文はこちら)
https://note.mu/rikomuranaka/n/n64eb122ac396

 日本では毎年、3000の命と1万の子宮が失われている。

 母校北海道大学で講演をした際、ひとりの若い産婦人科医が私にこう尋ねた。

――僕たちだけあとどのくらい子宮を掘り続ければいいんですか。

 子宮を「掘る」、すなわち子宮を摘出するという意味だ。

 日本では国家賠償請求訴訟が終わるまでには10年を要すると言われる。
また、訴訟が終わるまで、接種再開を決断できる首相や官僚は出ないだろうとも言われる。
よって、もし子宮頸がんワクチン接種再開まであと10年を待つ必要があるとすれば、
日本人の産婦人科医は、いったいいくつの子宮を掘りだせばいいのだろうか。

 答えは「10万個」だ。

 掘り出した10万個の子宮を想像してほしい。その持ち主である女性たち、そこから生まれ
母を失った子どもたちを。そこから生まれてくるはずだった子どもたちを。


――同賞の対象は、「多くの困難や敵意に遭いながらも、科学的なエビデンスに基づき
公益に寄与する仕事をした科学者・ジャーナリスト」です。

受賞の知らせを聞いた際の率直な感想をまずお聞かせください。

 HPVワクチン接種で副反応被害が生じたとして、2016年7月に国と製薬会社2社を相手とする
損害賠償を求める集団提訴があり、翌8月には私が書いた記事が名誉毀損に当たるとして、
厚労省の「子宮頸がんワクチン接種後の神経障害に関する治療法の確立と情報提供についての
研究」班の研究代表者である元信州大学脳神経内科教授の池田修一氏から、私が提訴されました。

 それ以降、皆が恐々となり、HPVワクチン問題について発言したり、書いたりすることが
少なくなってきました。私自身も、「何らかのきっかけがない限り、もう書けない。
接種再開の議論も、止まったまま再開しない」と思っていたので、「今の状況に対し、
インパクトがあるかもしれない」と期待を持ったのが、受賞の連絡を受けた時の感想です。

――2016年7月以降、HPVワクチンについて発言しにくい状況になった。

 はい。ジョン・マドックス賞の受賞スピーチでも、「メディアは、私を使うのを止めた。
連載はすべて打ち切られた」と触れました。それ以前だったら、「こんな記事を書きたい」と言ったら、
どこか書ける媒体は見つかる状況だったのですが、最初からお断りされたり、記事を書いて出版社に
渡しても何週間後かに掲載を断る連絡が来たり、連載が中止したりなどしました。

――今回の受賞で、少しは状況が変わる可能性があるとお考えですか。

 一般紙の中で今回の受賞を報道したのは、現時点(2017年12月9日)では私が知る限り産経新聞と
北海道新聞のみで、基本的には「黙殺」されています。日本のメディアの中には、今回の問題を
理解されている方も多いと思いますが、「分かっているけれど、応援しにくい」状況があるようです。
これは医師も同じで、「応援している」という個人的なメッセージをいただきますが、表立って
発言される方はほとんどいません。

 一方、今回の受賞を機に、海外の多くの科学者やジャーナリストと一気につながり、
twitterで英語で発信すると、「“HPVワクチン鎖国日本”をどうにかしなければ」という感じで、
海外から援護射撃が飛んでくる状況になりました。

 Nature誌はイギリスのジャーナルなので、イギリスのメディアはもちろん、アメリカ、アジアでは
中国、香港、ベトナムなどでも私の受賞が報道されました。次第に報道が広がっている状況です。

 海外のメディアでは、なべて「反ワクチンキャンペーンが、メディアも、政府も乗っ取った異常な国」といった論調です。医学、医療の議論は、イデオロギーではなく、慎重にサイエンスベースで進めるべきです。
にもかかわらず、メディアと政府のいずれも機能していないことに、世界が驚愕していることがよく分かりました。

 私は日本人の医師で、執筆も講演もほとんどを日本語で行っています。

日本人医師が受賞したのに、日本ではあまり報道されず

海外のメディアだけが報じているのは、どういうことなのか、大メディアを
中心にいつまで反ワクチンメディアキャンペーンを張り続けるのだろうか――というのが率直な思いです。

 しかも、海外の大学のホームページでは私の受賞を取り上げられ、例えば米国のジョン・ホプキンズ大学
公衆衛生学部は、「偽科学によりワクチン不安が蔓延した日本で勇気ある執筆活動を行った」として私の
受賞を讃えてくれました(同大学のホームページ)。

 私の受賞は、今までメディア等が書いてきたことを覆す話であり、一種のメディア批判、医療政策批判、
ひいては日本の社会に対する批判になりかねません。私にとっては名誉な受賞ですが、多くの人にとっては
喜ばしいことではないのでしょう。けれども、科学も言論も、常に変わっていくことが大事だと思っています。

――それはどのような意味でしょうか。

 Nature誌の編集長を22年間務めたジョン・マドックス氏は、こう語ったとのことです。
「今までNatures誌に掲載されたことのどのくらいが間違っているか?」「全部だ」と答えています。
科学も言論も常に変化していくものであり、過去を乗り越えるフレキシビリティーがないとダメだという
メッセージだと受け止めました。

 何らかの評価が変わる時期が来た時に、アカデミア、メディア、行政は変わらなければいけない。
チェンジ(変化)のチャンスを日本はもらったはずです。

以上、村中先生のジョン・マドックス賞受賞インタビュー記事から引用転載しました。

きむら接骨院

事実をお伝えするに止めますが

■子宮頸がんワクチンの安全性発信、村中医師が受賞

 子宮頸(けい)がんワクチンの安全性を発信してきた医師でジャーナリストの
村中璃子氏が、英科学誌「ネイチャー」などが主催する「ジョン・マドックス賞」を受賞した。
日本人として初という。受賞を受けて村中氏らは18日、都内で会見を開いた。

 同ワクチンは2013年4月に定期接種が始まったが、健康被害を訴える声が相次ぎ、
国は同年6月、積極的な勧奨を中止。被害を訴える女性らが国や製薬会社に裁判を
起こしている。一方、村中氏は副作用などを分析する厚生労働省研究班の発表内容に
ついて疑義を示す記事を執筆。
名誉を傷つけられたとして研究班の代表者から損害賠償を求めて訴えられている。

 賞は、困難に遭いながらも公益に資する科学的理解を広めることに貢献した個人に贈られる。
今回6回目で世界25カ国から100を超す候補者がいたという。
村中氏は「この賞が勧奨再開に向けた議論のきっかけになれば」と話した。

※きむら個人の感想:米合衆国の腰痛研究者の一人が、腰痛の問題点について
              「社会的感染」という言葉を使ったことがありましたが、HPVワクチンの
              「副反応」と呼ばれる事象についても、これが当てはまるように思います。

きむら接骨院

未成年者の腰痛:その2

愚拙の前々回の記事、未成年者の腰痛に関する2つめの研究結果。

腰痛を訴えて病院を受診した未成年者648名(平均年齢13.7歳)を
対象とした後ろ向き研究によると、悪性腫瘍が見つかったのは1名のみで、
感染症を含めてほとんどの症例で器質的原因を見出すことができなかった。
http://goo.gl/d2KJuL

患者の症状は心理社会的問題・活動障害・訴訟問題の3つと関連していた
ことから、未成年者の腰痛も成人と同様のパターンを示すことがこの研究で
判明しました。

よって、「レッドフラッグ徴候なければイエローフラッグの問題。」は、未成年者でも
揺るぎないものになっています。

きむら接骨院

それはちょっと違うんじゃない?:N〇K「あさ〇チ」

患者さんに「患者力」を上げてもらうよりも、医療サイドの
「人間力」を上げるよう促すのが先じゃないかなぁと思うん
だけど、皆さんどう?
今の時代確かに「患者力」は必要だろうけど…。

しかも「適切な病状説明」が為されているのかどうなのか?を
考えるより先に、「患者力」はどうだろうねぇ~?

きむら接骨院

未成年者の腰痛

「未成年者の腰痛も成人とほぼ同様」と言える根拠。

■未成年者806名(8歳~10歳481名・14歳~16歳325名)を対象に
行なわれたデンマークの横断的研究によると、小学生の腰痛有病率は
30%以上、中学生の有病率は約50%、被験者の26%が医師を受診
していた。
http://goo.gl/VP0OcW

子どもの腰痛は稀で重篤な障害を意味するという伝統的な医学的仮説は、
ここ10年間の科学的研究により一蹴されています。背中や腰の痛みは
小児期の初めから見られ、とりわけ腰痛は思春期ころから急増することが
明らかになっています。

きむら接骨院

腰痛疾患に対するEBM

■腫瘍や感染症を疑わせるレッドフラッグ(危険信号)が存在する場合、
単純X線撮影で異常所見がなくても骨スキャン・CT・MRIが必要となる
可能性がある(確証度C)。
http://1.usa.gov/uhlYSO

腰痛疾患を診る場合はとにかくレッドフラッグを見逃すなということです。
レントゲン写真より病歴聴取(問診)や理学検査(身体検査)の方がはるかに
重要なのです。

※主訴は腰痛ではありませんでしたが、実際に当院来院前の受診先での検査で
「レントゲン異常無し」の患者さんに、感染性骨隨炎が…という例がありました。
即時、ご近所の大病院の受診をお奨めしました。 (きむら)


■斜方向からの腰椎単純X線撮影を日常的に行うことは、放射線被曝の影響を
考えると成人には推奨できない(確証度B)。
http://1.usa.gov/uhlYSO

レントゲン写真の斜位像は脊椎分離症を確認するために撮るわけですが、成人の
脊椎分離症と腰痛は無関係なので、意味のない放射線被曝は避けろという強い勧告です。

※未成年もほぼ同様で良いと考えていますが、そのevidenceについては次回。(きむら)

きむら接骨院

このジャンル(カテゴリー)のブログの特徴的傾向

記事の更新がなくても、順位に大きな変動があることと、
大した更新頻度じゃないブログがランキング上位にいることが
特徴的な傾向ですね。
それがわかったところで、どうということではないのですが。w

きむら接骨院

世界で唯一の戦争被爆国のブラックジョーク?

今年のノーベル平和賞はICANが受賞したわけですが、世界で唯一の
戦争被爆国である日本は、例の条約を批准せず、しかも米合衆国の
「核の傘による庇護」を受けるというなんとも皮肉で切ない状況。
そんなことを踏まえたうえで↓

■【画像検査】(1)最近の重度外傷(全年齢)・最近の軽度外傷(50歳以上)・
長期のステロイド服用・骨粗鬆症・70歳以上というレッドフラッグがなければ、
急性腰痛の検査として1ヶ月以内の単純X線撮影は推奨しない(確証度B)。
上記勧告の掲載サイト(このサイトのURLは下記のとおり。ドメインはusa.gov。つまり米合衆国政府。)
http://1.usa.gov/uhlYSO

いよいよ画像検査に入りました。
レッドフラッグ(危険信号)のない急性腰痛(ぎっくり腰)患者に画像検査を行なうなと
いう勧告です。
わが国はルーチンワークのようにレントゲン写真を撮りますが、それは国民が当然の
権利のように要求するのでやめられないという事情もあります。
放射線被曝が好きな人以外はこうした考え方を改めましょう。

この勧告は「被爆回避」を言っているのではなく(被爆回避は二次的な
メリット)、上記の「レッドフラッグ」のない方に、原因探しの目的でレントゲンの検査を
行うメリットはない、という趣旨のことを言っているのです。

恐らく被爆者の方々は、医療助成手続きのために定期的な検査が必要なのだろうと
思いますが、その検査の中にはきっとX線(CTスキャンを含む)の検査も・・・となると
ますます切ない状況…。

きむら接骨院

知ってしまえば、理解できてしまえば

日本では未だに「椎間板ヘルニアで手術」という方々が多いのですが、
事実を知ってしまえば、理解できてしまえば…
これは私が言うのではなく、米国合衆国のある整形外科医の言葉なのですが、
「患者さんを愚弄するような診断と治療」とか「茶番」とか…
意味合いが実感できると思います。
本当にそんな感じ、するので。申しわけないけど。

※「手術後3日経過すると炎症」?→何故3日後?手術直後からあるはずでしょ? とかね。


ましてや、「『高〇動水』付けるだけで、しびれが~!」とか、「患部に手をかざして
呪文を唱える『レ〇キヒーリング』で治った」とか「七色のシールを貼れば…」なんぞは、
まさに・・・

きむら接骨院

何故にヘルスリテラシーが必要なのかと言えば

ヘルスリテラシー向上は、結果として社会における医療の在り方や
医療に関わる制度の適正化に寄与しますが、それが目的なのではなく、
本当の目的は、私たち個々の健康維持・増進、適切な治療を選択することで、
疾患からの早期の回復を図実現することにあります。

現状、例えば日本の腰痛治療に関しては、「有効性」の評価は、ほぼ真逆と
考えて良い状態です。
あるいは有効性はなんとなく理解できていても、有効性の高い治療を
患者さん、あるいは医療者が受け入れられなかったり。
それらは、腰痛の概念に関する絶対の正しさは、未だにないということすら知らない
ヘルスリテラシーの面で問題のある方々が引き起こすのだと私は考えています。

こちらの病院等の多くは腰痛患者さんへの認知行動療法を回避(または忌避?)する
傾向があるそうですが、認知行動療法どころか腰痛治療それ自体、引いては予防。
それらはヘルスリテラシー教育なくして、成功し得ないのではないか?とすら思います。

私たち個々の、ほんのちょっとした努力が、個々の明るい未来へ、それが日本社会の
明るい未来へ繋がるのだ考えていただければと思います。

きむら接骨院

外傷の急性期対応2例の比較

足関節内反し捻挫で、ここ最近対照的な例がありました。

1例めは中学生女子。バレーボールの試合中に受傷。
受傷5時間後に来院。足関節外果下部にうっすらと皮下血種が視認できる状態。
腫脹は中程度。外果に裂離骨折の恐れがあり、受傷が土曜日の午後だったことから、
月曜日の医科受診を推奨。
「明らかに脱臼はない。ただ、小さな骨折や不全骨折の可能性はある。
診断結果が『捻挫』の場合、靭帯の損傷は多少なりともある。足首の場合は、
『靭帯損傷』という話しが出たら、『あぁ、捻挫なんだな』と考えて下さい。
それから、受傷2日め、つまり明日が一番痛いと思いますよ。」と予めお伝えしました。
受傷3日めにも当院を受診。皮下出血著明。
前日、受傷2日めには「今までで最高の腫れ具合」だったそうです。
心配された保護者の方から、この日(日曜日でした)電話をいただきました。
月曜日に医科を通常診療で受診。
幸い骨折等はなく、受傷4日めには「歩く分には支障がない」と。

2例めも中学生女子。これもバレーボールの試合中の受傷。
当時の現場での状況は、顧問の先生は他の用で不在、副顧問の
先生が現場を管理していたと。
「生徒が負傷!さぁ、大変!」とばかりに、保護者の方に救急外来の受診を勧めたと。

受傷の翌日(受傷後12時間以上経過)に、松葉杖を使用し当院に来院。
患部に軽度の腫脹あり、皮下血種は無し。1例めの患者さんより軽傷であることは明らか。
当然ながら救急外来での診断結果は骨折等無し。
何故に松葉杖が・・・と問うてみたら、

「『靭帯断裂』と言われて…」と。

保護者の方と患者さんと私とで話し合いました。
私:「受傷後12時間程度経過で、皮下出血無しです。靭帯の損傷はあっても軽微か
ほぼないと考えて良いと思います。X線では靭帯の状況までは見えませんよね?」

保護者:「初期対応が良かったから、腫れが軽くて皮下出血がないのでは?」

私:「救急外来では適切に対応して下さったとは思いますが、靭帯等の組織が
損傷されていれば、適切に対応してもらえても、皮下出血は出ますし、腫れは
この程度では済まないはずです。今回のケースは、骨系統の損傷はなかったし、
軟部組織の損傷もなかったか、あってもごく軽微だと考えるのが妥当です。」

帰りは松葉杖無しで、少しひょこひょこする感じではありましたが、ちゃんと
二足歩行で帰って行かれました。

米合衆国政府による調査では、ヘルスリテラシーが低い人は、「救急科の診療を
増加させる
」や、「軽微な疾患(あるいは外傷)で、大がかりな治療を希望する傾向がある」、
「治療が長期化する傾向がある」よって、「医療費の高騰に寄与している(きむら注記:この場合、
『寄与する』は良い意味ではない)」と結論付けています。
ほか、「患者本人が訴える『痛み』を基準に治療をすると、過剰医療化」とか…。
ヘルスリテラシーに関しちゃ、現状「医療者も含めて」と言わざるを得ないよなぁ…

日本では、こういうテーマの調査が行われているのか、寡聞にして存じませんが、
恐らく同様の結果が出ることと思います。

きむら接骨院




2025年問題:打開策の一つ:その2

前回の記事の続きです。

これまで「××××年問題」と言われた事案は、いくつもありましたが、
いずれもなんとなく過ぎ去った、何事もなく終わった感がありますが、
2025年問題は「少子化」と「高齢化」が30年以上前から予想されて
いたにもかかわらず、いざ現実化しないと問題視されなかったのと
よく似た捉え方をされています。
しかもベースにあるのは、当の「少子化」と「高齢化」です。

私たちがすべき「一人一人のちょっとした努力」は、私はまずは
国民病とも言うべき腰痛疾患からだと前回の記事でお伝えしました。
これは、腰痛疾患に対する視野を拡げることが不可欠だということです。
視野を拡げ、現状腰痛に関する「絶対の正しさ」のない中で、
様々な調査結果や研究結果から、「それでもこういうことをすると
治る確率が高くなる。」とか「この治療は、現状多くが実施されている
けれど、どうやら治療としての『有効性』から考えると、不要だ」とか、
そういうことが見えてくるわけです。
迷信や都市伝説のような原因論ではなく、現実的な原因論を
直視すること、理解することから、気休めにしか過ぎない治療や、
クワッカリーの脅しや騙しに引っかかって、無意味なことにお金と時間を
費やさないこと。

そういうことが、団塊の世代の皆さんにとっての、より明るい今後のために、
誰よりも当の団塊の世代の皆さんが、腰痛でお困りにならないためにも、
一人一人が問題の当事者であるという意識を持ち、腰痛治療で泥沼に
はまらず、早期回復し得る、再発率の低下が期待できる、そういう治療が
現実にある、身近に受け得るという認識をお持ちいだければと考えています。

きむら接骨院



2025年問題:打開策の一つ

日本社会全体としてみると、人口動向の少子化と高齢化が止まらない
傾向にあって、2025年にはいわゆる「団塊の世代」の方々全員が、
75歳以上の「後期高齢者」となります。しかも総人口は減少傾向。

今後、様々な対策が講じられると推測されますが、私たち自身の健康を
維持し得ると同時に、社会保障制度の健全性を改善し得、しかも恐らく
最も低コストな方法はコレだと思います。

様々なメディアを通じて、これまで日本社会に浸透してきた「常識のウソ」の
一掃、費用対効果の悪い治療や不要な治療・過剰な治療の抑制、
有害な治療(こりゃもう治療とは言えないんだけど)の排除・・・
(←そのために治療法の「評価」というものを、公正に行う必要がある)

まずは日本の「国民疾患」とも言われる腰痛の治療から始めてみませんか?
現役世代はもちろん、ご高齢の方であっても軽快・快復可能で、再発率の低下が
望めます。

次の世代には負の遺産を引き継がない。
日本社会の健全化へ、医療者と患者さん、一人一人のちょっとした努力が
大きな結果に繋がります。
今が、その「ちょっとした努力」をすべき時です。

きむら接骨院


プロフィール
新潟県長岡市のきむら接骨院です。

きむら接骨院@長岡市

Author:きむら接骨院@長岡市
新潟県長岡市の きむら接骨院 です。
腰痛をはじめとした「痛み」や
「しびれ感」でお困りなら、
きむら接骨院へどうぞ。

新しい「腰痛診療指針」の策定以前から、
同様な趣旨の独自診療指針によって
成果をあげています。

きむら接骨院のサイト

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR