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日本の腰痛診療:必要なことは何か?:その2

SNS等でご同業、あるいは類似業者さんの投稿に、明らかに
レッドフラッグのない急性腰痛の患者さんへのアドバイスとして
「安静にしていてくださ~い」というコメントや投稿を見かけるのですが、

■急性腰痛患者203名を対象に2日間の安静臥床群と
7日間の安静臥床群を比較したRCT(ランダム化比較試験)によると、
3週間後の欠勤日数は2日間の安静臥床群の方が45%少なかった。
急性腰痛に対する安静臥床は欠勤日数を増やすことが証明される。
http://1.usa.gov/jFHMqM 

欠勤日数を増やす=回復が遅れる という解釈で良いと思います。

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依然として日本ではHPVワクチンに偏見的評価があるようですが

日本のHPVワクチン接種の政府管掌中止に対するWHOによる
「名指し」批判や中村璃子医師によるHPVワクチン接種の「副反応」
なるものの不当性の立証、それに対するジョン・マドックス賞授与等を
経てもなお、日本では根強い同ワクチン接種への根強い偏見的評価が
あるようですが、

■HPVワクチンは推奨年齢以降のキャッチアップ接種も有効

 米国では11~12歳の女児に対してヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンの
接種が推奨されているが、推奨年齢でワクチンを接種しなかった14~20歳の
女児や女性に対する「キャッチアップ接種」の有効性を示した研究結果が
「The Lancet Child & Adolescent Health」8月7日オンライン版に発表された。
キャッチアップ接種は13~26歳のうちに行うことが推奨されているが、
この研究では初回接種が21歳以降だった場合には有意な効果は認められ
なかった。
専門家らは「HPVワクチンは推奨年齢での接種率向上を目指した上で、
キャッチアップ接種もできるだけ若いうちにすべきだ」と主張している。

 この研究は、米カイザー・パーマネンテ研究部門のMichael Silverberg氏らが
実施したもの。同氏らは、4価HPVワクチンのキャッチアップ接種による
子宮頸がんの前がん病変リスクの低減効果について検討するため、
カイザー・パーマネンテ・北カリフォルニアの患者データを用いてコホート内
症例対照研究を行った。

 対象は、米国で4価HPVワクチンが導入された2006年の時点で26歳以下
だった女性のうち、1995年1月~2014年6月に子宮頸部上皮内腫瘍(CIN)分類で
グレード2以上(CIN2+)の病変が発見された4,357人(症例群)と、年齢を一致させた
CIN2+の病変がない2万1,773人(対照群)。なお、症例群のうち1,849人はCIN分類で
グレード3以上(CIN3+)であり、その対照群は9,242人だった。

 解析の結果、14歳以降でもHPVワクチンを1回以上接種すると、CIN2+およびCIN3+の
病変の予防効果が認められた。また、HPVワクチンによるこれらの病変の予防効果は、
初回接種が14~17歳または18~20歳で、かつ計3回以上接種した場合に最も高いことも
分かった。
一方、初回接種が21歳以降だった場合には、ワクチン接種によるこれらの病変の有意な
予防効果は認められなかった。

 以上を踏まえ、Silverberg氏は「HPVワクチンはできるだけ低年齢のうちに接種した方が
予防効果は高いことが示されたが、21歳以降に接種した場合の有効性は明らかに
されなかった。今後の研究では、導入されて間もない9価HPVワクチンを使用した場合など、
異なる条件下で21~26歳の女性にHPVワクチンを接種した場合の有効性を評価する必要が
ある」と話している。

 また、米アラバマ大学のSarah Dilley氏らは同誌の付随論評で、今回の結果はこれまでの
研究と一致していると指摘しつつ、「HPVワクチンの接種は11~12歳の女児を優先すべきだが、
思春期のできるだけ早い時期の接種率向上を目指す取り組みも必要だ」と話している。
また、同氏らは「米国ではHPVワクチンの接種率が低いため、キャッチアップ接種が重要で
あることに変わりはない」と強調。
「26歳までのキャッチアップ接種の有効性を示した前向き研究の報告があることから、
こうした接種を止めるか否かを判断するには、さらなるデータが必要だ」との見解を示している。

ということのようなので、やはり日本での評価は、「偏見的」と言わざるを得ないのでは
ないかと。

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「疲労」に対する誤解(恐らく):これもヘルスリテラシー

一昨日の午後、診療をご希望される方からお電話を頂きました。
あいにく時間を確保することができず、その旨ご理解を賜りましたが、
症状と診療の内容とでマッチングできない可能性を感じたところが
あります。
それは疲労に関して、です。
何か誤ってお考えのフシがあるのではないかなと。

疲労そのものは、興奮剤のようなものを以てしても除去できる
ものではないだろうし(ただし疲労感自体は軽減できるかも)、
興奮剤の多くはドーピングテストでは+と出るだろうし、
一重に運動器(特に筋肉)単体の問題ではない、ということです。

たぶん、北信越国体にご参加された他県のチーム関係者の
方だろうと思うんだけど。

他、乳酸等の糖質の中間代謝物に対する誤解もあるだろうし、
「筋肉に溜まった乳酸」よりも血中乳酸濃度のほうが疲労感に
対する影響は大きいだろうし、言ってみればこれは接骨院や整骨院で
どうこうすべき事なのか?というところに対するご理解が、
ちょっと不足しているのかなと。
(ムカシはよく言いましたよね?「疲れ」を感じてくると「筋肉に乳酸が溜まっている」とかって。
だからマッサージなんだって。誤解ですよね、今考えてみると。)

こちらをご参考に。

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腰痛診療:誤った情報から治療に惑う患者さんんは

「誤った情報から治療に迷走するかのような患者さんが…」と
ご指摘なさる脊椎外科医の先生がおいでですが…

AHCPR(米国医療政策研究局)を始め、NZL事故保障公団等
日本とは比べ物にならないくらいコストや労力をかけて腰痛に関する
調査をした国は少なくないですが、その調査結果や結果に関する評価を
ご存じであれば、腰痛の患者さんで手術が本当に必要なのは
ごく僅かであるとご存じのはずです。

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昨日の続き:例えばこんなことを

今さら、ですが。

■ストレッチ運動と筋肉痛やスポーツ外傷に関する7件のRCTを吟味した
 体系的レビューの結果、運動前後のストレッチ運動では筋肉痛を予防
 できないし、スポーツの前にストレッチ運動を行なってもスポーツ外傷は
 予防できないことが判明。
 http://1.usa.gov/qG7uVT

これを最初に調査・研究して世に発表したのは、オーストラリア陸軍新兵教練隊。
1998年のことです。今は何年?あれから何か国でこれについての発表がなされて
きたか?
日本でいまだにスポーツ活動の前にストレッチ、なんて指導が行われているケースが
あるようですが…

行うべきはウォーミングアップ、動的ストレッチ。

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それじゃぁ何が必要になるか

前回の記事では、こんなことを書きました。

これを具体的に腰痛疾患や膝関節痛疾患に当てはめて
考えてみると、日本の現状から申せば、私たち柔道整復師は、
過剰診療にならずに患者さん方を良い方向に向かわせる可能性は、
高いかと思います。
ひょっとしたら医療系職種中、最もその可能性が高い部類かも
知れません。
私たち柔道整復師(接骨院や整骨院の施術者)は投薬治療や注射、
手術等はできないわけなので、少なくとも過剰診療に患者さんを
向かわせる可能性は、低いわけです。
あとは如何にして患者さんの回復のための手立てを考えるか?ということに
なります。
その為には事実に基づく正しい知識と適切な技術が必要です。
その「正しい知識」と「適切な技術」を備える為には、ヘルスリテラシーが
求められるわけですが・・・
(ご同業の諸兄・諸氏、「ヘルスリテラシーってなに?」とか言わないでね。w)

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ヘルスリテラシーの低い国では、過剰診療が問題となる

明日から通常の診療に戻りますが、休診の2日間ずっと考えていたことは、
例えばこういうこと↓でした。

(以下転記)
■がんと呼ばれているリスクの低い病気の名前を変えよ
Renaming low risk conditions labelled as cancer
Brooke Nickel et al.,
BMJ 2018;362:k3322
https://www.bmj.com/content/362/bmj.k3322

治療しなくても害をなすことがほとんどない低リスクの病気から
がんの表示を排除することが過剰診断や過剰治療を減らすのに
役立つだろうとBrooke Nickelらは言う

ある種のがんは検出しないで放置しても害をなさない。
顕著な事例が甲状腺乳頭がんである。害をなさない
甲状腺乳頭がんは多く、先進国での増加は検出の
増加により手術をしてもしなくても進行や転移は変わらない。
他に低リスク上皮内乳管がん(DCIS)、限局性前立腺がんに
ついても過剰診断と過剰治療の根拠があるため、治療せず
監視することがすすめられている。
このほかにも局所悪性黒色腫、小肺がん、ある種の小さな腎臓がんも
低リスクと考えられ、同様の過剰診断と過剰治療の問題がある。

がんというラベル

何十年もの間、がんは死と結びついていた。
このためがん検診は命を救うと宣伝されてきた。
これは善意ではあったが恐怖を利用したものである。
アクティブサーベイランスのような管理方法が選択肢に
なってきても、積極的侵襲的治療が必要だという強い認識は
残る。
最初は監視を選んだ前立腺がん患者の1/4は生物学的理由では
無く5年以内に治療を受ける。

対策としては不必要な検査を受けないこととがんというラベルを
取り除くことである。

メディア報道

医師はマイナーな病変を「がん」と呼ぶのを避けるべきである-研究
Doctors should avoid saying ‘cancer’ for minor lesions – study
https://www.theguardian.com/society/2018/aug/13/doctors-should-avoid-saying-cancer-for-minor-lesions-study

研究者らは患者を恐がらせて害のないもののために侵襲的治療を
受けさせている
という
(以上転記終わり)

それじゃぁ、日本の腰痛診療は?
例えば。例えばです。
14歳の女の子の腰痛患者さんに、原因として腰椎分離症が
疑われたと仮定して、CTスキャナを使ってまで分離症の所見を
血眼になってまで見つけ出すことって必要ですか?ってこと。
見つけ出したとして、そこから行われるであろう治療と指導管理って、
本当に適切と言えますか?ってことです。
それじゃぁ膝関節痛診療は?
ほかの運動器疼痛疾患診療は?

詰まるところ、日本の問題点は国全体でのヘルスリテラシーの低さ
(医療者も含めてね。)

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日本でも似た傾向を示すのでは?

この記事が示す事は、日本人にも該当するのでは?

以下記事から引用。
■米国人は政府より科学者を信じやすい?

 政治家の中には科学を軽視する者もいるが、米国や英国の一般の人々は
そうではないようだ。英ロンドン大学クイーン・メアリー校のMagda Osman氏らは、
米国人と英国人の一般の参加者を対象に、科学の専門家あるいは政策立案者などで
構成される政府のワーキンググループが勧める健康に関するアドバイスの信頼性を
判断してもらう3つの大規模な実験を行った。
その結果、たとえアドバイスの内容が突飛で現実的なものではなくても、一般の人々は、
政府関係者よりも科学者の方を信じやすい可能性が高いことが分かったという。
研究の詳細は「Basic and Applied Social Psychology」7月11日オンライン版に掲載された。

 今回の研究では、ボランティアの参加者(米国人689人、英国人978人)を対象に、
科学の専門家あるいは政府関係者が勧める健康に関するアドバイスを提示し、
その信頼性を判断してもらった。
一般の人々にアドバイスを提示して日常生活の上で良い選択や行動を取らせようと
促す手法は「ナッジ(nudge)」と呼ばれ、医療や教育、福祉といった幅広い分野の
公共政策に取り入れられている。

 この研究で参加者に提示したナッジには、「階段の壁に人目を引くポスターを貼って
階段を使いたくなるように促す」といった実際に使われているもののほか、
「コーヒーを反時計回りに2分間かき回すとがん予防になる」といった明らかに
嘘と分かるものも含めた上で、参加者にこれらの情報の信頼性を判断させた。

 その結果、提示されたナッジが嘘と分かるものであっても、一般の人々の信頼度は、
政府関係者よりも科学者の方が高いことが分かった。
例えば、科学者が健康のためにコーヒーをスプーンでかき回すことを勧め、
政府関係者が運動を勧めた場合、一般の人々は前者を信頼すると答える確率が
高かったという。

 論文共著者で同大学電子工学・コンピューターサイエンス学部教授の
Norman Fenton氏は「全体的には、参加者は本物のアドバイスを架空の
ものよりも妥当と判断していたが、科学者が勧める嘘のアドバイスを、
政府関係者が勧める本物のアドバイスよりも信頼できると考える人が
多いようだった」と話している。

 また、Osman氏は「科学者や専門家への信頼の喪失が問題視されることが
多い現状であっても、今回の研究から米国人や英国人は政府よりも
科学者に好意的な印象を抱いていることが分かった」と強調。
今回の研究では特に社会科学者への信頼が高かったことが示されたとしている。

 こうした結果を踏まえて、Osman氏は「一般の参加者は極めて賢明な判断をしており、
できる限り専門家が提供する情報を十分に吟味していることが伺えた。
専門家の見解に対する批判的な強い世論に反応して場当たり的な政策を取るよりも、
まずは国民に対してどのような調査がなされたのかという点に注意を払う必要があるだろう」と
話している。

以上引用終わり。

いくつか興味深い点がありますが、私としては「国民に対してどのような調査が
なされたのかという点に注意を払う必要がある」というコメントの意味を
皆さんに考えていただきたいと考えています。
→日本ではバイアスの入らない調査は少ないらしいので

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すべての国で問題になっているそうです。

ヘルスリテラシーという言葉を用いて、皆さんに健康や医療について
考えていただいていますが、さて今日はコチラ↓。

(以下転記)
■質の低い医療が世界的に疾病負担と健康コストを増やしている
Low quality healthcare is increasing the burden of illness and health costs globally
5 July 2018
http://www.who.int/news-room/detail/05-07-2018-low-quality-healthcare-is-increasing-the-burden-of-illness-and-health-costs-globally

OECD、WHO、世界銀行の新しい共同報告書によると、すべての所得レベルの国で、
質の悪い医療が健康増進の進歩を引き戻している。

不正確な診断、医療ミス、不適切あるいは必要のない治療、不適切あるいは
安全でない病院や治療、適切な訓練を受けていない専門性のない医療提供者の
問題はすべての国で蔓延している。

Delivering Quality Health Services – a Global Imperative for Universal Health Coverage
http://www.who.int/servicedeliverysafety/quality-report/en/
(以上転記終わり)

「すべての国で蔓延」だそうですので、例外はないと考えるべきでしょうね。

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プロフィール
新潟県長岡市のきむら接骨院です。

きむら接骨院@長岡市

Author:きむら接骨院@長岡市
新潟県長岡市の きむら接骨院 です。
腰痛をはじめとした「痛み」や
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新しい「腰痛診療指針」の策定以前から、
同様な趣旨の独自診療指針によって
成果をあげています。

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